HOME > 研究の概要

物理探査学研究室では,地下資源の探査や地下環境の計測のため,見えない地下を可視化する様々な物理探査技術の研究開発を行なっています。特に以下の5つの研究課題を重点項目として研究を展開しています。

  1. 資源流体のリアルタイムモニタリング
  2. 水中の電気・電磁探査
  3. 空中探査法による広域探査
  4. 遺跡の3次元イメージング
  5. 地下埋設物の高精度探査

私たちの研究室は,資源開発や地下探査の関連企業との共同研究を積極的に行ない, 物理探査の技術革新に大きく貢献しています。

資源流体のリアルタイムモニタリング

写真 地下に存在する資源流体(石油・天然ガス,地熱流体等)の動的挙動をリアルタイムに把握するため,自然電位法と比抵抗法を組み合わせた流体流動電位法を世界に先駆けて研究開発しました。写真は指宿市の山川地熱発電所で実施した流体流動電位法の想定風景です。また,JOGMECからの委託を受けて流体流動電位法を応用した石油EOR用のモニタリングシステムを開発しました。流体流動電位法は,その他にもCO2地下貯留や地下水モニタリングへの応用が期待されています。また,この流体流動電位法を更に進化させ,電磁場の変動から地下の流体流動分布を推定する流体流動電磁法の研究も進めています。現在,(財)電力中央研究所と流体流動電磁法の共同研究を実施しています。


水中の電気・電磁探査

写真 海底下の資源探査,不発弾等の海底埋設物探査,水没した考古遺跡の探査など,水中での物理探査の需要はますます高まっています。物理探査学研究室では電気探査や電磁探査を応用した水中物理探査装置の機器開発の研究を行なっています。左は海洋システム工学部門の山口悟准教授と共同で開発中の自律型海洋電磁探査システム(MaMTa)の概念図です。


空中探査法による広域探査

写真 目的とする地下資源の広域的な分布を知るためには,航空機やヘリコプターなどを使った広域的な調査が必要です。物理探査学研究室では空中電磁探査による広域的な地下構造の可視化技術について研究しています。左はヘリコプターを使った時間領域電磁法の写真です。また,空中重力偏差計を用いた重力探査に関するデータ解析の研究も実施しています。


遺跡の3次元イメージング

写真 遺跡の発掘は,場合によっては遺跡の破壊につながります。また考古学的に貴重な遺跡の多くは発掘できません。物理探査学研究室では,遺跡を壊さずに遺跡内部を可視化する研究を行なっています。これまでの研究成果を元に民間企業と遺跡探査用の電気探査装置を共同開発し,前方後円墳や円墳などの調査も実施しています。左は筑紫野君・磐井の墳墓と考えられている福岡県八女市の岩戸山古墳で実施した比抵抗法の結果得られた主体部の3次元イメージです。発掘して確かめることはできませんが,羨道や玄室の分布が可視化できたと考えています。また地中レーダ探査機を用いた遺跡探査も実施しています。


地下埋設物の高精度探査

写真 地下浅部に埋設された水道管や電線等のライフライン,埋蔵文化財,不発弾や地雷などの対象物が小さい探査では高分解能な探査法が要求されます。物理探査学研究室では,電気探査,電磁探査,地中レーダ探査を用いた地下埋設物の探査に関する研究をしています。左はエジプトの西砂漠で実施した電気探査による地雷探査の基礎実験の様子です。